エベレスト、ご存知の通り標高8,849mを誇る世界最高峰の山です。さてこの山の頂上に人類が初めて立ったのは1953年。ロレックスファンの方ならピンと来ると思いますが、この年はエクスプローラー1が登場した年でもあります。ここではエベレスト登頂挑戦の歴史とロレックスの歩みを追っていきましょう。

1921年に始まったエベレスト登頂の歴史

エベレスト登頂への挑戦は1921年に始まりました。「そこに山があるから」の言葉で有名なジョージ・マロリーらが参加します。その後、幾度も挑戦が繰り返され、幾人もの死者が出ました。1933年からロレックスでは、エベレスト登頂隊に時計を提供し始めます。
※ 「そこに山があるから」は誤訳です。「なぜあなたはエベレストに登りたいのか?」の質問に”Because it’s there.” で「そこにエベレストがあるから」が正解。

1953年5月29日 登頂成功

戦争による登頂中断を経て、1953年にジョンハント卿率いるイギリスの登山隊が見事登頂に成功しました。実際に登頂に成功したのはニュージーランド人のエドモント・ヒラリーとシェルパ(ネパール人)のテンジン・ノルゲイです。どちらが先に登頂したのか?と言う記者の質問に対し、2人は「同時だよ」としか答えなかったそうです。

実はテンジン・ノルゲイの腕にはロレックスがはめられていました。ただエドモンド・ヒラリーの腕にはスミス社(1980年代に倒産)の時計がはめられていたそうです。

エクスプローラー1登場

そんな中、ロレックスは1953年10月にエクスプローラー1を発表します。その宣伝文句としては「エクスプローラーはエベレスト頂上に立ったエドモンド・ヒラリーとテンジン・ノルゲイをたたえて作られた」と謳っています。ノルゲイは実際にロレックスをはめていたのにも関わらず、あまりそれを強調しなかったんですね。逆にスミスはヒラリーの偉業を讃えて、彼の言葉とともに宣伝に利用しています。一説には隊員であるヒラリーではなく、シェルパのノルゲイのみロレックスを着けていたことが創業者のハンス・ウィルスドルフの怒りに触れたとも。

ノルゲイが着けていたのはエクスプローラー?

前述の通り、エベレスト登頂が1953年5月、エクスプローラー発表が10月ですので普通に考えるとノルゲイが着けてたのはエクスプローラーではなく別の時計と言えるかもしれません。しかし10月に発表、発売となれば当然その前から生産はしています。事実、ロレックスが「エクスプローラー」の商標を登録したのは1953年1月。しかも後に1953-Iという刻印があるエクスプローラーが発見されています。当時のロレックスには製造年度を表す刻印が裏蓋にあるのですが、1月から3月はIで表記されるのでこのエクスプローラーは1953年の1月から3月に製造されたものと言えます。つまり1953年の3月にはすでにエクスプローラーは製造されていたということです。つまりノルゲイが着けていたロレックスはエクスプローラーである可能性があるということかもしれません。

年表

1921年
エベレスト登頂挑戦開始

1933年頃
エベレスト登頂隊にロレックスが提供開始

1953年1月26日
ジュネーブにて「エクスプローラー」が商標登録

1953年1月~3月
エクスプローラーが製造開始

1953年5月29日
エドモンド・ヒラリー、テンジン・ノルゲイがエベレスト世界初登頂。ノルゲイの腕にはロレックスの時計が着用されていた。

1953年10月
ロレックスがエクスプローラーを発売


 

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